短いタテ面をフィレットしたい(面に接し、エッジを通るフィレット面)


以前、小さい段差のへこんだ部分に、大きなRでフィレットをする方法が分からない、と、乗り物系のデザインをされている生徒さんから質問がありました。簡単にいうと、こんなモデルになります。

 

 

窪みにフィレットがかかるかどうかは、Rの寸法次第です。R=3.00丁度の場合、上手くいくときもありますが、上手くいかないときもあります。R=2.99(R=3未満)ならFilletEdgeコマンドを使うと大丈夫です。(前面も上手く処理されます)

 

 

R=5だと、どうなるのか、というと、タテカベよりもRがおおきくなり、接するところがなくなるので、円弧面などがトリムができず。結果、こんなモノになってしまいます。

 

 

ここは、3D-CAMの「ボールエンドミル」の3Dのツールパスを計算する方法と同じように図形で計算(=作図)します。

フィレットしていない鋭角なモデルをR5のボールエンドミルで削った面(円弧面)、が欲しいわけです。

 

円弧面の中心を考えてみると、横の「面」は接しなくなり、エッジ接触になるので、エッジからR=5の円弧上のどこかに中心が来ます。(1)

底面は接するので、底面から5mmオフセットしたところのどこかに中心が来ます。(2)

なので、(1)と(2)を両方満たす点が、求める円弧面なので、3Dでサーフェスの交点を計算すれば良いことになります。

図では、こんな感じ。ここまでわかれば、大丈夫でした。

 

 

3Dサーフェスでは、パイプ、トリム、キャップで、出来上がります。

このような「面に接し、エッジを通る」フィレットも、Rhinoでも(上記の手数がかかりますが)出来ます。

 

3Dのカーデザインも、スケッチしたエッジに鋭いハイライトをいれるため、「ある面には滑らかに接し、ある面のエッジはシャープに通る」ような曲面が使われています。

フィレットの小さなRが、いろいろ徐変してしまうと、ぼんやりしたものになってしまいます。VWやAUDIなどは、一定のRでボケずに、ピンとつくりこまれていることが多いようです。

 

「段差」が小さくても、大きなRのエッジを通した面ができ、後で小さなフィレットをかけることで、鋭いハイライトが通り、端正な印象の面やキャラクターラインになります。

応用:今回、もう一つの面のエッジは円弧面が接触したものにしました。円弧面は上面となす角度が一定なので綺麗なエッジになります。そういう考察をすると、円弧面でなくても、上面との「エッジの角度」を一定にすればいい、ということに思い至るでしょうか? 円弧面のかわりに、スイープ面で↑の面と一定の角度を作り、下の面とはマッチングで接触させると、同様な感じで、ふんわりした面を作成可能です。この方法は、各自でお試し下さい。